2006年09月24日

コーセー 中国で百貨店への出店を加速

CH1このところ新聞等で日本の大手化粧品メーカーの中国における出店加速の記事が相次いで掲載されています。資生堂が専門店を今年末までに1,700店に増加させ、08年には売上で1,000億、シェア10%を目指すのをはじめ、カネボウ化粧品は、出店百貨店を09年までに現在の2.5倍の500店、高級薬局を同30倍の1,000店に増やし、売上を現在の10倍の200億にするとのこと。そして、コーセーも中国で百貨店への出店を加速しています。

NIKKEI NET 中国ビジネス特集によると、(以下引用要約)コーセーは中国での現在の百貨店の出店数120店を2007年までに200店に増やし、更に2008年には250店まで伸ばしたいとのこと。これまで主体だった現地生産ブランド「AVENIR(アブニール)」よりも最高級ブランド「ボーテ ド コーセー」の比率を増やしていく一方、上海や北京など沿岸部の高級百貨店だけではなく、地方の百貨店にも出店を進めていくとしています。

コーセーの中国事業全体の売り上げは約60億円。このうち問屋を経由する大衆向け商品の売り上げが全体の約55%、百貨店で直販する高級ブランドの売り上げが約45%であり、今後は百貨店の比率を引き上げていく計画。中国で高価格帯の市場が育ってくるなか、大衆化粧品で早くから地位を築いてきたコーセーは、高級品投入において少し出遅れた感があるとのこと。

ただ、欧米の外資系企業のように、大々的に広告を打つことはぜず、百貨店の美容部員と顧客とのコミュニケーションを地道に重ねて、商品を市場に根付かせていくことを基本としています。そのためにも美容部員の教育に重点を置いており、春から日本の美容統括責任者を中国に駐在させ、現在、800人の美容部員を教育しています。

CH3また、上海の伊勢丹に化粧品を試せるコーナー「ビューティーセンター」を6月末に開設。その場では化粧品を販売せず、商品に触れてもらう機会を提供しています。同時にその場で化粧品の使い方を指導するスタッフの養成も進めていきたいということ。

現在のところ、新たに中国向けに高級ブランドの製品を開発する考えはコストの面から考えておらず、今後は高級ブランドとして「ボーテ ド コーセー」を中核に据え、市場に押し出していきたいとしています。(以上引用)

「ボーテ ド コーセー」の知名度向上が目下の目標というところでしょうか。ただ「コスメ・デコルテ」ではなく「ボーテ ド コーセー」を最高級ブランドとして売り出していく戦略、、中国の消費者には「コスメ・デコルテ」では価格帯がまだ高いということなのかは分かりません。もしくは美容部員のレベルが上がってきた時点での投入を計画しているのかもしれません。

出典:NIKKEI NET 中国ビジネス特集 9/6
http://www.nikkei.co.jp/china/


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