2006年09月09日

クレ・ド・ポー・ボーテ  広告ビジュアルの贅沢な背景

資生堂の百貨店・プレステージブランド「クレ・ド・ポー・ボーテ」。流通チャネルを限定し、顧客の関係性を深める「顧客接点深耕ブランド」として位置づけられています。市場シェアより私情シェアを取る。つまり面としての市場をとっていくのではなく、ひとりのお客のマインドシェアをとっていくことを「クレ・ド・ポー・ボーテ」は重視。その蓄積により、結果的には幅広い年齢層から国産の最高級化粧品ブランドとして認知され、支持されています。

クレクレ・ド・ポー・ボーテの広告は、テレビなどマスより雑誌などを使う展開を行っていますが、最近出版された「ブランドのデザイン」によると、その広告のビジュアルには随分贅沢な仕掛けがあるようです。

「クレ・ド・ポー・ボーテ」の広告のビジュアル自体は、モデルの上半身を映し出したものがメインですが、資生堂事業企画部長の平田賢一氏によると、「広告で使うビジュアルは、セットではなく実際に世界中に赴いて撮影をし、その時代のインパクトや上質感を、リアリティをもって伝えるように心がけている」とのこと。撮影地はパリ、ニース、モロッコなどにおよび、更にシチュエーションや時間帯に徹底してこだわっているというのです。

しかし、実際のクレ・ド・ポー・ボーテの広告のビジュアルを見ても、モデルの背景には、パリ、ニースの街並みが写っているわけでも、海岸や夕日が写っているわけでもありません。「ブランドのデザイン」著者の川島氏も書いていますが、シーンの贅沢さが写真に表れていなくて、もったいない話しだと最初は思いました。

しかし、そういった設定にとことんこだわるのは、その時、その場所でしか撮れないモデルの表情があるからだということのようです。つまり贅沢な背景やシーンを直接見せるのではなく、そのシーンに影響を受けたモデルがかもし出す表情そのものから、贅沢で深みのある美を伝えたいというのが、クレ・ド・ポー・ボーテの広告ビジュアルの狙いなのです。最高級ブランドにふさわしい、まさに贅沢なこだわりと言えます。

平田氏によると「クレ・ド・ポー・ボーテ」はポイントメークアップのブランドとしては、おそらく世界で最も高額なブランド。海外は日本よりさらに階層化が進んでいる国も多いので、市場性は高い。今後は、欧米の高級ブランドに対抗するべく知名度を上げていくことが課題のようです。

参考資料:
「ブランドのデザイン」川島 蓉子


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この記事へのコメント

1. Posted by Postman   2006年09月13日 22:49
(日経消費マイニング 2006.9より抜粋)

資生堂、カネボウといった国内ブランドは一般に海外ブランドに比べると、コストパフォーマンスはいいが高級感に欠けるといった評価が多い。「クレ・ド・ポー・ボーテ」はそういったイメージを覆すブランドに育ちつつある。クレ・ド・ポー・ボーテを知っている人をベースにブランドイメージ項目の比率を出してみると、「洗練されている」がトップで、「高級感がある」がシャネルに次ぐ2位だった。
2. Posted by Postman   2006年09月13日 22:50
■アンケート結果

クレ・ド・ポー・ボーテ (n=160)
高級感がある  31.3%
洗練されている 16.3%
流行の先端にある 5.0%
デザインに特徴がある 4.4%
価値と品質が見合っている  6.3%
このブランドを薦めたい 11.3%

シャネル(n=552)
高級感がある  42.8%
洗練されている 14.1%
流行の先端にある 8.3%
デザインに特徴がある 8.2%
価値と品質が見合っている  6.0%
このブランドを薦めたい 8.5%

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