2006年08月30日

ポーラ 進む本格エステ併設店の拡充

PL5 訪販最大手のポーラ化粧品本舗は、女性の在宅率低下や化粧品販売チャネルの多様化に対応するべく店頭販売へのシフトを推進していますが、そのシンボル的業態「ポーラ・ザ・ビューティー」は100店舗を超え拡大中のようです。

※「ポーラ・ザ・ビューティー」は、化粧品物販、カウンセリングコーナー、エステサロンという3つのスペースで構成された店舗。

もともとポーラが営業所(訪販事務所)を誘客型のエステサロンへ転換していく構想は、02年に同社の「新創業中期経営計画」にて発表されていますが、その後、進捗が遅れていたようです。しかし、昨年より営業所の「ポーラ・ザ・ビューティー」への転換が進み始め、05年8月時点での16店から、約1年の間に107店(同社ホームページ上での掲載店数)まで増加、05年のポーラグループ決算においても「ポーラ・ザ・ビューティー」は売上20%増と業績向上に寄与したそうです。

「ポーラ・ザ・ビューティー」がエステをきっかけとして新規顧客を開拓していくには他のエステ業者との差別化が必要ですが、ポーラのエステは既存の大手エステとは一線を画すポジションを築きつつあるように思えます。そのキーワードは、価格、ブランド力、カウンセリング力、立地の4つです。

化粧品業界現在、ポーラのエステの魅力のひとつは価格の安さです。(トライアル2,205円or 3,150円) もちろん大手の他のエステ業者には更に安いメニューもありますが、ポーラブランドでありながらこの価格というのは値頃感があると言えます。

そのポーラブランドのロイヤリティーは、あくまで推測ですが訪販最大手としての歴史から来るものに加え、02年から4年間、継続してオンエアされたテレビCM、具体的にはポーラレディがお客をカウンセリングしたりエステをしたりするシーンを描いたテレビCMによって、ポーラの訪販とは無縁だった人々が持つポーラの企業イメージがかなり向上し、変わったであろうことが影響していると思われます。

また「ポーラ・ザ・ビューティー」へはエステだけが目的で来るお客さんも多いはずです。一般的にエステは商品をしつこく勧められる!というイメージがある中、施術後に、顧客にポーラの化粧品を買ってもらうのは最も販売員の技量が問われるところだと思います。そこでは、訪販にて培われたポーラレディのカウンセリングのノウハウ、つまり訪問宅で顧客の様々な相談にのったり、悩みを聞いたりして顧客と人間関係を築いてきた経験が大きな力になるのではないでしょうか。

最後に立地ですが「ポーラ・ザ・ビューティー」は、もともと事務所を店舗に転換しているため、都会の駅チカにお洒落な店舗を構える大手のエステとは違い、いわゆるちょっと外れた場所にあります。一見して集客上不利なようですが、ホームページや他媒体から予約客を誘導することは可能ですし、かえって地域密着型でいいかもしれません。

結論として「ポーラ・ザ・ビューティー」は、地域に根ざしたエステとして、値頃感のある価格でサービスを提供しながら、顧客としっかりとした人間関係を築いていく拠点として、独自のポジションを築いていけるのではないかと想像します。

参考資料:
日経産業新聞
宣伝会議


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