2006年08月20日
ラックス 新商品振るわず 資生堂 TSUBAKI 首位キープ
ユニリーバ・ジャパンが従来計画を2カ月前倒し、7月3日から発売した「Lux(ラックス)」の新シリーズ「スーパーダメージリペア」シャンプーとコンディショナー(当ブログ6/10付け記事参照)は、売れ行きが堅調な資生堂の「TSUBAKI(ツバキ)」への対抗商品とされていますが、発売月の販売は振るわず、「TSUBAKI(ツバキ)」からのシェア奪還は成らなかったようです。
ラックスのヘアケアの現在の商品ラインは「スーパーダメージリペア」シリーズ発売により、既存の「スーパーリッチシャイン」、「リペアアクティブプログラム」シリーズと合わせた3シリーズ、計17アイテムになっていますが、このほど公表された7月のTOPPAN POSデータ(カテゴリー別上位20位)によると、シャンプーとヘアリンス・コンディショナーの両カテゴリーにおいて、1位 は資生堂ツバキ ポンプタイプ、2位にラックス スーパーリッチシャイン 詰替え用と順位は前月と変わらず、ラックスの新シリーズ「スーパーダメージリペア」は、コンディショナー詰め替え用が17位にランクインしたのみに留まりました。更に1位TSUBAKIのシャンプーとコンディショナーはそれぞれ金額シェアを前月から伸ばしています。(下表参照)
■シャンプーカテゴリー上位20位より抜粋
■ヘアリンス・コンディショナーカテゴリー上位20位より抜粋
一部報道によれば、ラックスの新シリーズ発売後、週次のブランド別シェアでラックスがツバキを逆転する場面があったようですが、上記のTOPPAN POSデータとは別の日経POS情報でも、7月の月次のブランド別順位では、やはりツバキが首位をキープしているようです。ラックスの17アイテムに対してTSUBAKIは5アイテムと少ないにも関わらずTSUBAKIの方が合計で多く売れていることになり、ラックスの商品ライン拡充の効果は今のところ出ていないことになります。
ユニリーバは今回「Lux(ラックス)」の新商品のイメージモデルに初めて東洋人の冨永愛を起用し、黒髪、ストレートロングヘアを強調した広告戦略をとっています。これが裏目に出たと考えるのは時期早々かと思いますが、一方で売場を見ると、冨永愛の専用販売台で展開されている場合はいいとして、通常の棚に陳列されると、客はどれがラックスの新商品なのか、まず分からないだろうという印象を受けます。パッケージの地色がグレーでやや地味であることや、商品ラインの多さが影響しているかと思われます。
資生堂の発表によればTSUBAKIの売り上げは、発売から約5カ月の8月末時点で年間目標の100億円を突破する見通しとなった模様。出荷量は7月末で2,000万本を突破し、年間ではその2倍の4,000万本程度に達するとしています。目標をこれだけ上回る数量を欠品を起こさずに供給できていることも好調を支える要因になっていると思います。
POS情報出所:TOPPAN POSデータ
参考:日経流通新聞MJ(2006/08/09)
関連記事
「GRPの量だけじゃない。TSUBAKI スタートダッシュの要因」
「ユニリーバ「新ラックス」発売前倒しで巻き返し図る」
「資生堂 TSUBAKI(ツバキ) 販売 出だし順調」
「資生堂、ヘアケアでもメガブランド投入「TSUBAKI」」
関連調査結果:
「シャンプー」に関する調査 「TSUBAKI」はなぜ売れたのか C-NEWS
ラックスのヘアケアの現在の商品ラインは「スーパーダメージリペア」シリーズ発売により、既存の「スーパーリッチシャイン」、「リペアアクティブプログラム」シリーズと合わせた3シリーズ、計17アイテムになっていますが、このほど公表された7月のTOPPAN POSデータ(カテゴリー別上位20位)によると、シャンプーとヘアリンス・コンディショナーの両カテゴリーにおいて、1位 は資生堂ツバキ ポンプタイプ、2位にラックス スーパーリッチシャイン 詰替え用と順位は前月と変わらず、ラックスの新シリーズ「スーパーダメージリペア」は、コンディショナー詰め替え用が17位にランクインしたのみに留まりました。更に1位TSUBAKIのシャンプーとコンディショナーはそれぞれ金額シェアを前月から伸ばしています。(下表参照)
■シャンプーカテゴリー上位20位より抜粋
■ヘアリンス・コンディショナーカテゴリー上位20位より抜粋
一部報道によれば、ラックスの新シリーズ発売後、週次のブランド別シェアでラックスがツバキを逆転する場面があったようですが、上記のTOPPAN POSデータとは別の日経POS情報でも、7月の月次のブランド別順位では、やはりツバキが首位をキープしているようです。ラックスの17アイテムに対してTSUBAKIは5アイテムと少ないにも関わらずTSUBAKIの方が合計で多く売れていることになり、ラックスの商品ライン拡充の効果は今のところ出ていないことになります。
ユニリーバは今回「Lux(ラックス)」の新商品のイメージモデルに初めて東洋人の冨永愛を起用し、黒髪、ストレートロングヘアを強調した広告戦略をとっています。これが裏目に出たと考えるのは時期早々かと思いますが、一方で売場を見ると、冨永愛の専用販売台で展開されている場合はいいとして、通常の棚に陳列されると、客はどれがラックスの新商品なのか、まず分からないだろうという印象を受けます。パッケージの地色がグレーでやや地味であることや、商品ラインの多さが影響しているかと思われます。
資生堂の発表によればTSUBAKIの売り上げは、発売から約5カ月の8月末時点で年間目標の100億円を突破する見通しとなった模様。出荷量は7月末で2,000万本を突破し、年間ではその2倍の4,000万本程度に達するとしています。目標をこれだけ上回る数量を欠品を起こさずに供給できていることも好調を支える要因になっていると思います。
POS情報出所:TOPPAN POSデータ
参考:日経流通新聞MJ(2006/08/09)
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関連調査結果:
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この記事へのコメント
1. Posted by かるぺ 2006年08月29日 12:34
化粧品専門店の店長をやってます。いろいろと参考になります。読者申請しときました、承認お願いします
2. Posted by Storyteller 2006年08月30日 22:00
コメントありがとうございます。とても励みになります。かるぺさんのブログも拝見させていただきます。