2006年08月14日

大型化粧品店の興隆Vol.2:王道の品揃え

化粧品業界(株)カメガヤが展開する大型化粧品店、ミュゼ・ド・ポウの特徴はまずその品揃えの多さです。自らをコスメティックメガストアと称するにふさわしく、スキンケア、メイクアップといった基本の化粧品から、ヘアケア、ボディケア、ネイルケア、バスグッズ、化粧雑貨、プロ仕様化粧筆、タオルそしてストッキングやコスメ雑誌まで1万点以上のアイテムを取り揃えています。

なかでも化粧品は、化粧品専門店や百貨店で販売されている資生堂コーセーのカウンセリング商品からソフィーナブルジョアなどGMS、ドラッグストアで扱っているセルフ販売品、そしてDHCなど通販化粧品まで幅広い流通の70以上におよぶブランドを取り扱っています(下表参照)。 エスティローダーシャネルなど基本的に百貨店のみでしか流通しない外資系高級ブランドの化粧品とコンビニ専用化粧品こそ取り扱いはありませんが、ミュゼ・ド・ポウに来れば、それ以外の日本における化粧品の有名ブランドはほとんど手に入ると言っても過言ではありません。

一方、銀座に旗艦店をかまえていたセフォラを見てみると、商品構成はフレグランス、メイクアップ、スキンケアがそれぞれ約1/3ずつのシャアを占め、SKUはこちらも1万点以上取り揃えており、品揃えはミュゼ・ド・ポウと同様に豊富です。主力のメイクアップとスキンケアでは資生堂、カネボウマックスファクターの制度品と花王ソフィーナ、そしてLVMH傘下のジバンシーの他外資系ブランドを中心に展開。更にセフォラのPB商品に加え、日本初上陸のブランドも多く取り揃えていました。一方で、外資系高級百貨店ブランド(LVMH傘下以外)の化粧品が無い点ではミュゼ・ド・ポウと同様でした。

ここで品揃えの面での両者の違いですが、ミュゼ・ド・ポウの場合、競合する他の国内のチャネルで売れている人気ブランドは可能な限り網羅したうえで、それ以外のニッチ商品をラインナップしているように思われます。そのため顧客は一歩広大な店内に入ると、目に入るのはどれもこれも知っているブランドばかりという状態で、購買意欲をかきたてられるでしょう。さらにミュゼ・ド・ポウが、資生堂やカネボウなど制度品メーカーのチェインストアになっており、ベネフィークトワニーリサージなど化粧品専門店チャネルで強いブランドも展開していることは、ターゲット層を広げられる強みになっていると思われます。品揃えの面ではメガストアの王道を行っていると言えるでしょう。

一方、セフォラは欧米で成功したビジネスモデルをそのまま日本に持ち込んだため、フレグランスを日常的にあまり使用しない日本の店舗でフレグランスがSKUの1/3を占めたり、また化粧品においてもPBが全体の25%を占めたりするなど、日本人に馴染みのない商品のウェイトが高かったといえます。これはLVMH系列の外資系高級化粧品店という日本には無かったプレステージなイメージの演出があったと思われますが、一方で外資系高級百貨店ブランドの導入に失敗し、欧米の店舗のようには品揃えができなかったことも影響していたようです。

ミュゼ・ド・ポウ新横浜ペペ店の主な化粧品展開ブランド 06年8月
縦軸がメーカー名、横軸はそれぞれのブランドが本来対象としている流通チャネルを表しています(筆者推定含む)。時期が違うため単純比較はできないのですが、セフォラでの展開の有無とその他のセフォラ展開ブランドを記載しています。
ミュゼ01
※セフォラの資生堂その他主な展開ブランド:オードブラン、タフィ、ディグニータ、ナチュラルズ

ミュゼ02
※セフォラのカネボウその他主な展開ブランド:アデッソ、アシュエフ、シンシアローリー、CHIC CHOC、フレイア、ラファイエ、ルイオル、ルナソル

ミュゼ03
ミュゼ04
※セフォラのその他外資系展開ブランド:INUOVI、CELLEX-C、アーバンディーケイ、アヴェンヌ、イングリッシュアイデアズ、エクスピアンス、エッセンシャルエレメンツ、オルラーヌ、カーゴ、コリンズ、ザー、ジバンシー、ジュリーク、スマッシュボックス、タルゴ、デクレオール、ドクターミュラド、ニールズヤード、ニナリッチ、ハードキャンディー、パーフェクトポーション、パイヨ、バボール、バリエール、ピータートーマスロス、フィトメール、ブルーム、ベターボタニカルズ、ベネフィット、ベルサーチ、メイクアップ・フォーエバー、リーラック、ルクレールブラミ、ロクシタン、他セフォラPB

参考文献:
・化粧品業界 知りたいことがスグわかる!! 2001年版
・資生堂アニュアルレポート


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