2006年07月17日

アモーレパシフィック ソウルの百貨店での展開(前編)

7月23日(日)より、うめだ阪急にて日本先行デビューイベントが実施される予定の韓国最大の化粧品会社アモーレパシフィック、発売開始に向けて徐々に注目が集まってきていますが、地元韓国の百貨店での展開はどのような感じなのでしょうか。現在、アモーレパシフィックが韓国の百貨店で展開している主なプレステージブランドはコープレートブランドであるスキンケア「AMORE PACIFIC」と、漢方ブランドの「雪花秀」(Sulhwasoo)、そしてスキンケア・メイクアップ総合ブランドの「HERA」です。

lotte写真ソウルの百貨店化粧品売場も、日本と同様外資の競争が激しく、ロレアル、エスティローダー、LVMH、そして日本勢、その他独立系の外資系ブランドが、売場の大半を占めている状態です。とりわけ今、シャネルは広い売場面積を有しています。

ソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)のロッテ百貨店では、別館から本館化粧品売場に入った右側角に「AMORE PACIFIC」のコーナーがあり、またその奥の左壁沿いに「HERA」と「雪花秀」が並んでコーナーを構えています。(下図参照)

■ロッテ百貨店 化粧品フロア略図※06年7月
lotte図面

「AMORE PACIFIC」のコーナーは、赤と白で統一されすっきりとしていますが、ややこぢんまりとしています。一方「HERA」は動画等を使ったVMDによるアイキャッチ、「雪花秀」は漢方化粧品という外資にはないブランドの雰囲気による存在感があります。印象としてはこの後者の2ブランドの方が、カウンターも広く、客も入っており、売れている感があります。また他の韓国ブランドではLGの「O HUI」が入っています。一方、日本勢は、資生堂が正面エントランス入ってすぐの位置にアネッサ、マキアージュ含め複数ブランドを販売の他、クレ・ド・ポー ボーテ、カネボウ、コスメ・デ・コルテがコーナー展開しています。

また同じミョンドンにある高級志向のデパート、新世界百貨店でも、アモーレは上記3ブランドを展開。「AMORE PACIFIC」はサイドの入口側に「資生堂」と並んでコーナーを構えていますが、「HERA」と「雪花秀」はそれよりもかなり大きな規模で壁を背にして展開しており、離れた場所からもよく見えます。ここでも、後者2ブランドの方がシャネル、ゲランと言った超人気ブランドの大きな売場と拮抗してフロアでは目立つ存在になっています。ただ、ロッテ百貨店の場合もそうですが、この3ブランドのうちディスプレイに最も高級感があるのは「AMORE PACIFIC」です。
(新世界百貨店の展開ブランドは下記参照)

売場の広さイコール売上高の大きさとは限らないので、店舗内での実際のパフォーマンスは分かりませんが、アモーレパシフィックの発表によると、「雪花秀」は、国内コスメティックブランドではじめて、年間売上4,000億ウォン突破を達成、この実績は、同社化粧品部門総売上の約35%を占めるとのこと。また「HERA」は年間売上で、2004年には3,000億ウォンを越えるに至っているようです。日本での両ブランド展開の詳細は分かりませんが、とりわけ「雪花秀」(Sulhwasoo)は韓国らしい特徴あるブランドであり、いずれ売場がオープンされることを期待したいと思います。

■新世界百貨店 化粧品フロア 主な展開ブランド(順不同)
AMORE PACIFIC、雪花秀、HERA、ランコム、Dior、ベネフィット、ラ・プレリー、KIRA、コスメ・デ・コルテ、ビオテルム、ローラ・メルシエ、エリザベス・アーデン、クレ・ド・ポー ボーテ、AVEDA、シュー・ウエムラ、SK-2、シスレー、ボビーブラウン、エスティ・ローダー、資生堂、シャネル、ゲラン、クラランス

※関連記事
・「アモーレパシフィック アモーレギャラリーの効用」
・「アモーレパシフィック ソウルの百貨店での展開(後編)」
・「アモーレパシフィック 漢方美容研究を産学共同で推進」
・「韓国化粧品市場規模と アモーレパシフィックの成長戦略」
・「韓国化粧品最大手 アモーレパシフィックが日本上陸」




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