2006年06月04日

05年 通販化粧品 売上 ランキング

前回に続き、通販化粧品特集です。前回は通販化粧品企業の総売上推移を掲載しましたが、今回は化粧品の売上にフォーカスした売上順位をご紹介いたします。やはり規模のメリットを活かせる上位3社が市場をけん引しています。

■2005年化粧品通販売上高ランキング
通販2
※印は通販新聞による推定
注1)エイボン、訪販除き通販部の売上のみ記載
注2マーヅゥレクス、05/1〜06/1までの13ヶ月実績
注3)CCBJ、05/3〜05/12までの10ヶ月実績


■2005年化粧品通販売上高シェア (全体:2696億円)

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DHC
ここ最近は減収傾向にありましたが、増収に転換。その原動力が「Q10シリーズ」。同シリーズだけで200億円程度を売り上げたようです。タレントを起用したTVCMを使って、時代の商品を大々的に、徹底的に売る姿勢は健在で、それが成功の鍵になっていると言えます。

オルビス
ポーラ化粧品の通販ブランド。過去5年連続で20%超の増収をマーク。新規獲得では、5,000円台のCPO(コスト・パー・オーダー)を維持している模様。広告媒体ごとにフックとなる商材を切り替えて効率向上を図る一方、他社同梱など新規媒体を開発。もとより商品コンセプトをはじめ、真面目な社風で知られる同社ですが、地道な活動が成長のベースになっていると思われます。

ファンケル
「マイルドクレンジング」のけん引により成長路線に回帰。同商品は一昨年の8月のリニューアル後、昨年末までに365万本を販売するヒットを記録したとのこと。もともと青汁の印象が強く、上位3社の中では最も健康商品よりのイメージが強い同社ですが、ファッションビルへの直営店舗展開やファンケルガーデンといった新業態によりブランドイメージが洗練されてきているようです。

再春館製薬所
商品のCMと言うより、企業CMと言ってもいい内容のCMで単品展開による変わらない再春館製薬をPRし、無料サンプルで新規を獲得。これをアウトバウンドでフォローするモデルで安定した成長を続けています。上位3社とはターゲットが異なる独自路線となっていることも成長の要因と言えます。

ドクター・シーラボ
アクアコラーゲンゲルというとてつもなく強い商品により、創業期より爆発的な成長を続けてきた同社。連日黙っていても次々と入ってくる注文をいかに処理していくかが、小規模事業者から企業体へと変わっていく過程の最大のテーマだったようです。
(参照:「年商3億円を120億円に変える仕事術/元ドクターシーラボ社長池本克之」)
ただ今期は単品+無料サンプルという常勝パターンが通じなくなってきたと見られ、成長頭打ち傾向にあるようです。

アテニア
ファンケルグループ、無添加化粧品とは別の通販ブランド。前期は一気に100億円の大台に乗った。CPOは5,000円台程度で推移しているようです。

ハーバー研究所
大ヒットを飛ばした高濃度ビタミンCの美容液「ホワイトレディー」の無料サンプルで展開する戦術の効果が低下し、成長鈍化傾向にあるようです。


一般的に通販では売上高が100億のラインに近づくと、リストが一定の数となるため、これまでと同様の戦術では、新規が獲得しづらくなると言われており、この分岐点をどう乗り切るかが、次の成長へのポイントとのことです。

しかし、もともと店頭商品にはない独自性がウリだった通販化粧品も、通販化粧品企業自体が店頭や卸へ出て行く一方、既存化粧品メーカーや異業種からの通販化粧品市場参入が相次ぎ、消費者にとっては各社の商品の独自性を理解することは容易では無くなっています。よって今後は大規模な宣伝広告により消費者にリーチできる大手企業の寡占化がより進むと考えられます。

出所:通販新聞ほか


化粧品業界

アクアコラーゲンゲルスーパーモイスチャー

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