2006年01月22日

ランコムの躍進Vol2:日本の市場

ランコムのオペレーションを見ていく前に、日本の百貨店化粧品市場についてふれてみたいと思います。百貨店の化粧品コーナーでは通称プレステージブランドと呼ばれる高級化粧品が販売されています。そして、それらプレステージブランドの商品は通常、GMSや薬局といった他の販路では販売されていません。但し、資生堂カネボウ化粧品コーセーマックスファクターといった大手制度品メーカーの商品の中には、専門店など他のチャネルでも同じ商品を置いている場合があります。また、外資系高級化粧品の中でも、ネット通販やディスカウントストアなどで値引き販売されているブランドがありますが、それらは海外仕様のものが輸入販売されているもので、いわゆる正規販売品ではない場合がほとんどです。

化粧品業界ランコムが全盛期を迎えていた2003年度の全国304店の百貨店化粧品市場は2,827億円。日本の化粧品市場は全体では97年をピークに金額ベースで横ばいか、やや下降線をたどっていますが、百貨店化粧品市場についてのみ言えば、過去10年以上もの間、一貫して成長を続けています。

ランコムのように、欧米から日本に入ってくるブランドは数多いですが、世界中に展開しているブランドは、世界共通のブランドイメージの発信と、それぞれの国に合った売り方の両立を図るべく、いわゆるグローバル・マーケティングを実施しています。では欧米と日本の違いはどこにあるでしょうか。

よく言われるのが、日本の商習慣です。日本には複雑な流通構造があり、外資が入ってきても成功できない。このことは実際に起きていることで、仏大手流通の「カルフール」や米国の大手オフィス用品チェーンである「オフィスマックス」、また英国の大手ドラッグストアチェーン「ブーツ」など、鳴り物入りで上陸してきた外資系企業が早々に日本から撤退していったケースは記憶に新しいところです。いくらすぐれた小売ノウハウがあっても、思うように商品を仕入れられなければ商売になりません。しかし一方で、日本トイザラスなど業界の反発を受けながらもメーカーとの直取引を進めようとし、結果的に大きな成功を収めているケースもあります。よって、日本の商習慣という壁は高いけれど絶対に崩せない壁ではないのです。

上記の企業は皆流通業ですが、化粧品ブランドの場合は、ターゲットである日本人女性をよく理解する必要があります。次号では、日本の消費者の特徴について考えたいと思います。




<出所>
外資の「企業戦略」がわかる本/三田村蕗子
化粧品業界知りたいことがスグわかる!!/三田村蕗子

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