2006年01月15日

花王・カネボウ統合Vol.4:花王ソフィーナ誕生

自社ブランド「ソフィーナ」での化粧品市場参入に際して、業界から逆風を受けていた花王ですが、いかにも花王らしい手法で「ソフィーナ」を成功に導いていきます。 キーワードは以下の2つです。

・革新的な新機能
・セルフ販売

まずひとつ目のキーワードである革新的な新機能ですが、花王は、華やかさや美しさと言った化粧に対するイメージが最大のセールスポイントとなる化粧品市場に、初めて商品の機能を最大のセールスポイントをして切り込みました。

化粧品業界例えば、従来メイク落としの際は、クレンジングオイルやクリームを使ってメイクを浮かせた後、テッシュ等でふき取っていましたが、そこへ花王は水でメイクを洗い流せる機能を持った「メイククリアジェル」を発売します。水でメイクを洗い流せるのは、今でこそ当たり前ですが、当時は革新的なクレンジングでした。この商品は現在もソフィーナのラインナップに引き継がれています。

また、ファンデーションにおいてもソフィーナは新しい機能商品を出しています。それまでのベースメイクは、化粧下地の後、リキッドかパウダーのファンデーションのどちらかを使うのが普通でしたが、ソフィーナは、化粧下地の上にまずリキッドファンデーションを塗布し、さらにパウダーをつけるというファンデーションを二種類使って仕上げるベースメイクを提案しました。この方法も今では当たり前ですが、当時は斬新でした。以上ように、花王はその研究開発力をもって世の中に存在しなかった機能を持った化粧品をソフィーナブランドで市場へ投入することで、消費者の指示を獲得したのです。

ふたつ目のキーワードのセルフ販売ですが、当時、資生堂、カネボウ、コーセーといった国内大手が専門店とデパートを通じ強い販売力を持っていたのに対し、トイレタリーメーカーである花王のメイン流通チャネルは量販店でした。専門店は制度品システムという非常に特殊な世界で新規参入は容易ではありません。また百貨店は売場の覇権争いが激しいうえ、高級イメージがない花王には不利な面が強く、新たに売場を確保していくには長い年月がと労力がかかってしまいます。そこで、花王は自らが強いつながりを持つ量販店でソフィーナを展開します。

百貨店や専門店と違い、美容部員がいない量販店の売場で化粧品を売るために、お客がソフィーナ化粧品の機能性を店頭で理解できるよう専用の什器やPOPを開発しました。それは従来の化粧品の派手な写真中心の広告とは違う、真面目な説明文メインのものでした。お客は、店頭でPOPや什器の説明を見て、自分が良いと思ったものを好きに選ぶ。このいわゆるセルフ化粧品のスタイルが、経済成長に伴い女性のライフスタイルが大きく変化する波に乗って共感を得ました。

このような革新的な機能性商品投入とセルフ販売により、ソフィーナは徐々に売上を伸ばし大手の化粧品ブランドとしてのポジションを築いていくことになります。


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